北朝鮮の非核化に向けた米朝の実務者協議が2019,10月5日、スウェーデン・ストックホルムで約7カ月ぶりに再開された。
停滞する非核化交渉の打開が期待されたものの、北朝鮮側は交渉が決裂したと発表。一方のアメリカは「良い話し合い」だったとしており、両者の主張は食い違っている。北朝鮮の金明吉(キムミョンギル)首席代表と米国務省のスティーヴン・ビーガン北朝鮮担当特別代表は、ストックホルム北東のリディンゲ島で、協議に臨んだ。
ストックホルムには北朝鮮大使館がある。協議を終えた金首席代表は5日夜、北朝鮮大使館前で記者団に対し、「交渉は我々の期待に沿わず、決裂した」と述べた。しかし、北朝鮮のこの発表から間もなく、米国務省はこれと反対の内容の声明を発表した。モーガン・オーテイガス国務省報道官は声明で、「先の北朝鮮代表団による発表は、本日の8時間半にも及ぶ協議の内容や精神を反映していない。アメリカは、創造的なアイデアを提示し、北朝鮮側と良い話し合いを行った」と強調した。