ロシアのワシーリー・ベンジャ国連大使は2日、米ニューヨークの国連本部で、北朝鮮への「制裁は問題を解決しない」と記者団に述べ、米国に対話を促した。米国は安全保養理事会での制裁強化決議を目指し中国との交渉に臨んでいるが、採択で拒否権を持つ常任理事国ロシアが改めて慎重姿勢を示したことで、難航する可能性が高い。さらに、北朝鮮による7月28日の発射物について、ネベンジャ氏は「客観的データーによれば、大陸間弾道ミサイル(ICBM)ではない」と述べ、ICBMと断定した米国と異なる見方を再び示した。北朝鮮の1度目のICBM発射を非難する安保理声明の作成も、やはりロシアの同意を得られず失敗に終わっている。 (ニューヨーク)