北朝鮮の核開発の基盤づくりは、ソ連を通じて1950年代から始まった。
56年、ソ連との原子力協定でモスクワ郊外のドゥブナ原子力研究所に研究者を送り、技術も得た。85年、寧辺の原子炉が臨界に達した。13年2月からの4年7カ月間に核実験を4回実施。IAEAの査察は3段階。施設を申告させ、場所を明らかにする特定査察▶︎施設に監視カメラをなどをつけ、平和目的化を定期的に監視する通常査察▶︎監視によって疑惑が浮上した場合に行う特別査察だ。ミサイル開発に乗り出したのは70年代半ば。第4次中東戦争に空軍を派兵した見返りに、ソ連製の短距離弾道ミサイル「スカッドB」(射程300キロ)を受け取り、解体して研究に取り組んだ。80年代半ばには製造を始め、中東諸国に製品や関連技術として輸出。外貨の稼ぎ頭ともなった。