2016年6月24日の行事は私の知合いである、韓国の人権弁護士イン ジヨンさんの計らいで偶然参加できたものだった。
おかげで重要な会議に参加できたし韓国の「民弁」という組織が人権を擁護するとの名目のもとに北朝鮮をを擁護するとんでもない状況も良く知る事が出来た事はとても良かったが、 この度の私の訪韓目的は、27日の「国連ソウル事務所1周年記念シンポジューム」に参加することだった。
24日、午前午後とも会議に参加し、お食事まで接待されたおかげで27日に配布するつもりの「モドウ モイジャに関する資料と人権申立書」をプリントアウトする事ができなかった。
しかし私は25、26二日もあるから大丈夫だとタカをくくっていた。ところが25日、いざプリントアウトをする段階になって慌てざるをえなくなったのだ。なんと韓国ではプリントアウトをできるところが全て休日だった。日本ならコンビニならどこでもいつでもコピーする事ができるから全然気にしていなかったのに、韓国ではそうはいかなかったのだ。
有料コピーは文房具屋さんとか図書館でやっているのだがそういうところは土、日は全てお休みなのだ。慌てた私は土曜日の午前中、足を棒にして歩き回ったがどうにもならなかった。
仕方なく私が親しくしている市民連合というNGOの事務局長に助けを求めようとカカオトークを送ったら土、日を利用して小旅行に出かけているとの返事が返ってきた。韓国の北朝鮮関連NGOは沢山知っているが皆さん事情は同じことだろう。
「どうする?!」最後に私が電話をかけたのはイ ミイル女史のNGOだった。この方は私が訪韓する度に「交通費の足しにでもしなさい」と多額ではなくても経済援助をしてくださるありがたい方だ。
私の説明を聞かれたい女史はスタッフの方と連絡を取った後、「26日(日曜日)にオフイスに来てスタッフさんと一緒にプリントアウトをしなさい」と言ってくださった。
「助かった!」そうじゃなかったら完全にアウトになる所だった。
朝早く、オフイスのあるビルへ行ってみるとビル全体にシャッターが下りていて警備員さんを呼び出して中に入った。
私が資料の原本を出したらびっくりされた。それもそのはず、韓国語の資料、80部、英語の資料70部それぞれ1部につき30ページを超す。全部で5000ページにもなろうというのだから驚くのも無理はない。
紙も全然足りない。スタッフさんは息子さんを連れてきていてその後中年の婦人も一人見えた。話によるとそのご婦人はご主人の妹さんで一緒に姑さんのところに行く約束をしていたのが私に引っかかったというのだ。「何と言う事」申し訳なくて穴があったら入りたい心境だがそうはいかない。こっちもこれは逃せないから厚顔を貫く。
でもその方はテキパキと仕事を進めてくださった。日頃付き合いのある業者さんを呼び出して「明日返すから」と紙を段ボール一つ持ってきてもらってプリントをして、終わったのは午後2時。
私は日本から持って行った「ひよこ」とか道端で買ったトマトやとーもろこしとかを持って行っていただいたがそんなものがたしになるはずもない。
大きなスーツケース一杯分の印刷物をタクシーに乗せる時も運転手さんに乗せてもらい、旅館に持ち込むときには旅館の人に手伝ってもらって帰ってきた。
ものすごい重さだがプリントアウトができたので私の気持ちはオンの字だ。
プリントアウトはしたががそれを一部ずつ揃えて袋に入れなければならない。150部の資料を完成したのは午前2時。
国連北朝鮮人権特別調査委員会のダルスマンしにあげようと思って買った30本のバラを手入れして花束を作り終えたのが3時。自分でもよくやったと思う。
朝は朝で、会議が始まる30分前に国連ソウル事務所の彼末さんに会うことになっていたから花束、資料、ノートや携帯などを入れたかばんまで持ってタクシーで会場であるグローバルセンターへ乗り込んだ。